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十手道の極意

  実は昨日お休みしました。わかっとるわいでした。

  今日はお詫びのしるしに一子相伝、普通は教えない極意を、これを見た人にだけお伝えしたいと存ずる。他言は無用。

 そもそも十手道があるのか無いのか(十手術の本は買いました)有ったとしてもその内容がよくつかめません。

 そこで、自分で創始することにいたしました。これから関前のW氏と研究を重ねてまいります。

 W氏曰く「道」と言うからにはその先にあるものがなければならぬ。と。

 まあ漠然と他の「道」のつくものと似たようなことで、と思っております。探求はこれからです。

 それも解ってないのに極意もなにもないって話ですが、まあお聞きください。

 まーぁず第一に、常日頃から外を歩く時には周りに十分注意をはらい、変なオーラを発している者がいたらそれとなく遠ざかること。いきなりダッシュしたりすると追いかけて来る場合があるからです。とにかく間合いがなによりも大切です。

 ようするに日ごろから十手の実技を練習しながら周りに気を配ることも自然に身につけて行くようにするのです。

 私のような達人になると実際に十手を出さなければならないことは稀であります。逃げるが勝ち。これこそが極意中の極意です。

 しかしながらこれも十手術をマスターしてこそなのです。

 昔若かったころ、ちょっとした用事があってHONGKONGに数日いた時の話ですが、半島の方の「男街」という夜市を見物していて、もようしてきたので公衆トイレを見つけ(厠所と書いてあったので目星をつけた)用をたした後、いわば児童公園のようなところでいっぷくしていたのです。

 すると様子のよくないお兄さんが誰かに目配せしているではありませんか。その先をみると二人のこれまた良からぬおあにいさんたちがこんどは私の方を見て、うなづいているではありませんか。

 ははーん、そうか。私は少しだけ早足ですぐさまその場を離れました。三人で取り囲まれたらおしまいでした。一瞬の判断が大切なのです。

 と言うわけで、おわかりいただけたと思います。

 

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